5月28日 2019 全仏オープン Day3
グランドスラム大会で3大会連続優勝を狙う世界1位の大坂なおみ(日清食品)がほぼ負けかけていた。
緊張からか格下の90位、A・シュミドローバ(スロバキア)に第1セットは1ゲームも取れずに0-6で落とす。
第2セットは3-0と先行しながら雨の中断などで流れが止まり、逆に4-5と5-6でサービング・フォ・ザ・マッチを掴まれる。あと2ポイントで初戦敗退の場面も5度、(その中の一つは大坂の当たりそこないで、相手のミスを誘う、そのミスショットがなかったらマッチポイントを握られていたが、そこ)から7-6(4)、6-1の逆転で勝利した。
大坂なおみ フレームショットで幸運を呼びこんだ
<<1回戦>>
◎1]大坂なおみ 0-6 7-6(4) 6-1 ●A・シュミドローバ
ちょっと硬いプレーの大坂、緊張からか、ストロークをワイドとかネットとか、当たり損ない。
まあ負けないだろうけど、苦戦しそうな出だし。
観客もあまりの大坂の下手くそなプレー、質の悪さに驚き過ぎ、シーンとしている。
少し良くなったかなとなっても続かず、30-40から、なんとダブルフォルト 0-5だ!!!!!!!!
リターンはネットの真ん中、続くリターンはロングと、40-15とセットポイントを握られた。
Tへサービス・エースを決められた。わすか20分、0-6で第1セットは終わる。
どうなってしまうのか???
対戦相手のA・シュミドローバ(スロバキア)は90位だが、2016年10月には最高ランキング26位になっている。24歳、ツアー3勝のプレーヤー。2012年全仏オープンジュニア準優勝者。クレーでのプレーがしっかりしている。
第2セット
初めてサーブをキープ、1-0。
シュミドローバも勝利を意識したか、隣の枠に入る凄いダブルフォルトなどでサーブを落とす。
大坂の反撃が始まり、Tへサービス・エースを決め3-0。
シュミドローバ、15-0となったところで、大雨。
中断、二人は頭からタオルをかぶりベンチで待つが雨は止まず、その後コートを去る。
短いブレークで再開。ウォームアップなしの再開なので10分未満なのだろう。
その中断から展開がまた変わる。
大坂第5ゲームを落とし、3-2。
リターン・エースを狙うがワイドやネットで3-3、
苦戦しても勝つだろうと思ってみていたが、やばくない?
4-4、大坂らしい攻めで30-0とするが、2度目のデュースでフォアのクロスをネット白帯にあててしまい、大坂落とす。
4-5のコートチェンジでは大坂はタオルで顔を覆い、うなだれている。大ピンチ。
シュミドローバのサービング・フォ・ザ・マッチ、大坂フォアをワイド、あと3ポイントで第1シードが姿を消す!
リターンが短く それがラッキーにも効いて、ブレーク・バック、5-5。
ところが、またサーブを落とす。5-6。
シュミドローバ6-5、2回目サービング・フォ・ザ・マッチ、
大坂のリターンはロングになり、30-15、あと2本で負けのピンチ。
ここでラッキーなフレームショットが出た!
シュミドローバのファースト・サーブはラインぎりぎりに入ってきた。それを大坂はフォアでリターンするが、フレーム上部に当たり、かろうじてネットを越える。
その緩いボールにタイミングが合わず、シュミドローバはロングにミスしてしまった。
取られていたら40-15とマッチポイントだったが、30-30。
そのラッキーを大坂が生かした。
3回目のデュース、5回目のあと2本で負けてしまう状況で、シュミドローバはネットへダブルフォルト、
大坂はこのゲーム、4回目のブレーク・チャンスを取り、6-6のタイブレークに持ち込んだ。
タイブレークでは最初のポイント、サービス・エース級で1-0。
ミニブレークを先行し、5-2と優位に試合を進め7-4で取った。
完璧に劣勢だったが、ここで踏ん張り勝利する大坂は凄い、さすがだった。
ファイナル・セットは6-1で勝ち切った。
大坂なおみ インタビュー
「今までの試合の中で一番ナーバスになった。
第1セットはコートの中でどんなボールもヒットできなかった。
今日はとても変だった。試合中、ずっとナーバスだったから。
私はファイトする意思を持って、どうにか最後には勝てた。」
「私は、本当は論理的な人ではないが、今回は論理的な理由がある。
初めてグランドスラムにNO1として出て、本当にテニス選手にとって大切なものを学んでいる。」
「グランドスラム大会に2回勝っているのでもう一つ勝ちたい。
もう一度証明したいと思う。」
「完全にオーストラリアンオープンと違っている。
あの時はプレーが良かった。コントロールもできた。
ここではボールが上手くいってくれない。」
2回戦は、2012、13年全豪連覇の元女王アザレンカ(ベラルーシ)と対戦する。対戦成績は1勝1敗
「アザレンカとは昨年クレーで試合をした。
現在、彼女はとてもいいプレーをしている。
昨年のような接戦になると思う。」
奈良くるみ、西岡良仁 1回戦勝利
予選から勝ち上がってきた奈良くるみ(安藤証券)が、前日に日没順延されファイナル・セットから再開したヤクポビッチ(スロベニア)戦を7-5、5-7、6-3で勝った。
2回戦はグランドスラム大会23度の優勝を誇るS・ウィリアムズ(米国)と対戦する。
男子では西岡良仁(ミキハウス)が、M・マクドナルド(米国)を、6-7(7)、6-0、4-6、6-2、6-3、3時間8分のフルセットで制し全仏初勝利を挙げた。
2回戦では第8シードのデルポトロ(アルゼンチン)と対戦する。
ダニエル太郎(エイブル)は第14シードのモンフィスに0-6、4-6、1-6で敗れた。
第2セット、モンフィス5-4、サービング・フォ・ザ・セットでは、そのゲームだけで15分以上かかる競り合い。
モンフィスは8回目のデュースで5度目のセットポイントをやっとものにした。そこが勝負の分かれ目だった。
「第1試合が長くて、今日の試合は本当に始まるのか?また、始まったとしても最後まで終わるのか?と思っていた。
あの会場の応援は僕もああいうサポートを受けてみたいと思った。
アウェーでもうっとおしいと思うよりもサポートがすごいと思った。」とダニエル。
大会オフィシャルHP:ローランギャロス2019
賞金総額:€42,661,000(53億円)
本戦:男女128ドロー
赤土クレー
会場:Rolandgarros
本戦:5/26-6/09,2019
パリ現地時刻(時差-7時間)
オーダー・オブ・プレー及び結果
シングルス
優勝賞金:€2,300,000 (3億円)
準優勝:€1,180,000(1億5000万円)
ベスト4:€590,000(7300万円)
ベスト8:€415,000(5100万円)
4回戦:€243,000(3000万円)
3回戦:€143,000(1800万円)
2回戦:€87,000(1100万円)
1回戦:€46,000(570万円)
記事:塚越亘/塚越景子/Y.Morishita/T.Terashima photo:H.Sato/Tennis Japan