7月12日 ウィンブルドン Day 12

16歳の望月慎太郎(Team YUKA)が第4シードのM・ダム(アメリカ)を6-1, 0-6, 10-8で破り、錦織圭でさえできなかったジュニアでのグランドスラム大会決勝進出を決めた。

望月はこのウィンブルドンで錦織の練習相手を数回務めた。錦織は望月を、
「(望月とは)同じIMGで一緒にやっている。
まだまだ若いので、もうちょっと時間はかかると思うが将来楽しみな選手。
パワーだけに頼らず、色んな方面からプレーできる選手。
プレーが魅力的、すごく楽しみ」と期待を寄せていた。

錦織圭 越えたい

望月はグランドスラム大会初挑戦の全仏オープン・ジュニアで、日本男子として大会初の4強入りをしている。
元日本テニス協会会長の盛田正明氏が設立した盛田ファンドで、12歳の時に米IMGアカデミーにテニス留学。
12歳でのIMGアカデミー派遣は最年少で初の試みだった。(錦織は13歳で)
「(外人選手には)パワーではかなわないので、頭を使ったプレー」を目指すという望月は、素晴らしいフットワークでどんなボールも最後まで追う、粘り強い根性の持ち主。
「錦織さんの記録を早く抜きたい」と、心も強い期待の16歳だ。

IMGアカデミーで望月を指導する山中夏雄コーチは
「マイペースでくそまじめ、練習熱心で頑張り屋。
練習しずぎるので、最高の練習は試合に勝って次も戦うこと、それが一番」と指導していると言う。

望月慎太郎 ITFデーター
2003年6月2日生れ、16歳
175cm、64kg
神奈川県出身
姉、兄がテニスをしていたので、3歳からテニスを始める
兄弟構成は姉、兄、妹の4人兄弟
名前の慎太郎は、父小太郎さんが、石原慎太郎氏から取った。

準決勝は激戦ファイナル5-2から挽回され、
マッチポイントも握られた

ファイナル・セットに縺れた試合は望月が5-2とリードする。
相手のサーブながら、積極的にネットにつきボレーを決めて、30-40とマッチポイントを掴む。デュース後もマッチポイントがあったが取れなかった。

5-3、自分のサーブで40-15と二つマッチポイントがあったが、またまた取れない。
4度もあったマッチポイントを逃し、逆転負けしそうな嫌な展開。

ファイナル・セットはタイブレークがなく、ロング。7-7のサービスゲームを落とし、続く7-8のダムのサーブでは逆にマッチポイントを握られた。

万事休すと思われたが、そこでも負けを怖がらずにしのぐ。
ラリー戦後、果敢にネットにつき、ボレーを決めブレーク・ポイントを握り、
そしてクロスパスを決めてブレーク・バック、8-8と追いつく。

第17ゲームは0-30からキープ、
第18ゲームはダムがプレッシャーを感じ、ファースト・サーブが入らない。そこを付け込み、15でブレーク、見事決勝に進出した。

なかなか勝負根性のある選手だ。
14日行われる決勝では、C・ヒメノ・ヴァレロ(スペイン)と対戦する。

望月慎太郎 決勝進出決めた!

記事:塚越亘/塚越景子/協力:大坪宏寿M.Otsubo photo/H.Sato/TJapan