3月3日、オランダのロッテルダムで行われているATPツアー500 「ABN・AMROワールド」(ロッテルダムオープン)。
錦織圭(日清食品)は2回戦で23位のA・デ ミノー(22歳、オーストラリア)を6-3、2-6、7-5 のフルセットの激戦の末破り8強となった。錦織のツアー8強は2019年のウィンブルドン以来のこと。
錦織、1回戦ではツアー期待の20歳、第7シードのオジェ アリアシム(カナダ)を7-6(4)、6-1で破った。
その試合は錦織が「良いテニスができて嬉しい」と言うほどのテニスの質の高さが際立った勝利だった。
この2回戦では試合巧者のA・デ ミノーに手を焼き苦戦を強いられたが、緊張感のある接戦をものにし「レベルの高い相手とちゃんとテニスができたことが嬉しい」と充実感が味わえるテニスをした。
錦織は準々決勝で、B・チョリッチ(24歳、クロアチア)とD・ラヨビッチ(30歳、セルビア)の勝者と対戦する。
準々決勝は5日(金)の午後、日本時間では同日の夜中に行われる。試合の様子はWOWOWオンデマンドで視聴可能の予定。
第1シードはD・メドベージェフ(ロシア)、第2シードはS・チチパス(ギリシア)、第3シードはA・ズベレフ(ドイツ)、第4シードはA・ルブレフ(ロシア)だが、メドベージェフとズベレフは初戦である2回戦に敗れた。錦織、準々決勝ではメドベージェフと対戦になると思われていたが、27位のD・ラヨビッチが7-6(4)、6-4の接戦でメドベージェフを破っている。
錦織圭
レベルの高い相手とちゃんとテニスができた‼
錦織、デ ミノーとは2019年8月31日のUSオープン3回戦で対戦、2-6、4-6、6-2、3-6で敗れた。その時の記事:錦織圭20歳の守備力に敗れた
錦織はその試合を最後にツアーから離れ、10月に右肘の手術をしている。
USオープンを思い出すような大接戦。チャレンジャーの錦織が格上のデ ミノーを上回るプレーで第1セットを取る。
第2セットはデ ミノーが錦織の攻撃をかわしにかわし、その上のテニスで取り返す。
ファイナル・セットも凄い攻防だが、先に錦織が第2ゲームをブレーク3-0とリードする。
錦織、4-2のサーブ、錦織のドライブ・ボレーを返され0-40とピンチに!
ブレーク・ポイント4つあったが、錦織は2回のデュースの末に、フォアの逆クロスウイナーでキープ5-2。
凄い試合だ。デ ミノーは本当に良く返す。返すだけでなく、そこから反撃する。まだまだわからない。
錦織5-3のサービング・フォ・ザ・マッチ、40-30と錦織はマッチポイントを握るが、11回のラリー戦後デュースに持ち込まれ、ブレークバックされる。
タイブレークに縺れるか?と思われた試合だったが、錦織は土壇場でバックのパスなどを決めて勝ち切った。
Fighting to the very last...@keinishikori vs @alexdeminaur was a TREAT to watch ⚡️#abnamrowtt pic.twitter.com/hsRtpe3SCe
— Tennis TV (@TennisTV) March 4, 2021
「エクサィテッドな試合だった。
タフで諦めない相手に対して最後は思い切りいけた。
レベルの高いプレーヤーたちと、やっとちゃんと試合ができるようになってきたので、嬉しい」
錦織圭完全復活を近くに感じられる試合だった。
"I've been having a really tough time with injuries"
After recent struggles, @keinishikori is through to his first quarter-final since Wimbledon 2019 👏#abnamrowtt pic.twitter.com/Q4JmiDFNx9
— Tennis TV (@TennisTV) March 3, 2021
ロッテルダム, オランダ
3/01 - 3/07, 2021
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錦織はマクラクラン勉(イカイ)と組んでダブルスにも出場したが、第3シードのクールホフ(オランダ)/クボット(ポーランド)組にファイナル・セットのスーパータイブレークに縺れる接戦だったが6-10で惜敗した。
ダブルスドロー
ダブルスドロー
記事:塚越亘 塚越景子 写真:「ABN・AMROワールド」