9月2日 「USオープン 4日目」
男子2回戦で錦織圭(日清食品)はマッケンジー・マクドナルド(アメリカ)を7-6(3)、6-3、6-7(5)、2-6、6-3のフルセットで下し、32強となった。
錦織、3回戦では四大大会連続優勝(グランドスラマー)を狙う第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する。
凄い試合だった。
第1セットは2-5、そこから挽回するが、4-5錦織のサーブで0-40とセットポイントを三つ握られる。
そこから挽回し、タイブレークを取る。
第3セットは5-3とリードし、5-4錦織のサービング・フォ・ザ・マッチ。
錦織がストレートで勝利するかと思われたが、そのサーブを落とすと、タイブレークに持ち込まれ落とす。
ファイナル・セットに持ち込まれ、錦織は最初のサーブをブレークされる。
勝負の流れはマクドナルドに傾きかけていた。
錦織圭 第3セットのサービング・フォ・ザ・マッチから大苦戦
4時間(正式には3時間57分)の激闘は
錦織2ポイント少なかったが勝利
二人は8月7日、ワシントンDCでのATP500 「シティ・オープン」の準決勝で対戦、錦織は4-6、6-3、5-7、3時間の激闘の末に惜敗している。その時の錦織の取ったポイントは109、マクドナルドは111、僅か2ポイントの差だった。
このUSオープン2回戦、3時間57分の激闘では錦織の取ったポイントは168。マクドナルドはそれより2ポイント多い170。しかし勝者は錦織圭だった。錦織圭vsマクドナルド データー。
「どっちがどのセットをとってもおかしくないような展開」と、錦織が言うような流れが行ったり来たりする激戦だった。
<<2回戦>>
◎錦織圭 7-6(3) 6-3 6-7(5) 2-6 6-3 ●M・マクドナルド(米)
第1セット
錦織は2-5のピンチ、4-5では0-40とセットポイントを3つ握られていたが、5-5とキープ。
タイブレークを7-4で取る。
第2セット
良く挽回した錦織、第2セットでは流れが錦織に。
がっかりしてしまったのかマクドナルドの調子が落ちてきているように思える。
最初のサーブをブレーク、錦織3-0。
しかし、錦織は第7ゲームをブレーク・バックされ、4-3となる。
が、またブレークし、5-3と錦織。
サービス・エースを決めるなど、6-3で第2セットも取った。
第3セット
マクドナルドのサーブは、なんと0-40。
錦織にチャンスが‼と思われたが、2回のデュースの末にマクドナルドはキープする。
第3ゲームでマクドナルド、今度は15-40、
2度目のブレーク・ポイントでフォアをネットし、サーブを落とす。
先にブレークした錦織なので、これで錦織ペースになるかと思われたがデュースの末に落とし、2-2に。
第3、第4、第5ゲームはブレーク合戦。
それでも錦織は第6ゲームをキープして4-2とする。
第8ゲームをキープし、5-3。
5-4でサービング・フォ・ザ・マッチになる。
ところが、フォアをふかすなど、3連続でミスが続き、サーブを落とした。
タイブレーク
錦織はバックをネットし、0-2。
ミニブレーク・バックで2-2とするが、
2-3から自分のサーブのポイントを2度続けて落とし、2-5。
5-6まで挽回するが、マクドナルドにTへサービス・エースを決められ、5-7で落とした。
5-4、サービング・フォ・ザ・マッチではストレート勝利すると思っていたが。
第4セット
先に錦織がサーブを落とす。
錦織のグランドスマッシュを2回も読みきりロブで返球したマクドナルドが粘って3-1とキープ。
錦織は40-15からデュース3回粘られ、サーブを落とす。2-5とピンチ。
第4セットは生き返ったマクドナルドが6-2で取った。
ファイナル・セット
デュース後、3度目のブレーク・ポイントを錦織は落とす。
嫌な展開と思われたが、
「ラケットが振りきれなくて、ミスが続いていたが、
ファイナル・セットの1ゲームをブレークされて、やっと吹っ切れた」と錦織。
ピンチになり逆に開き直れたようだ。
一方、マクドナルドも勝利を意識したか?サービスキープに失敗する。
錦織、6本目のダブルフォルトや、チャンスのドロップ・ショットをネットし、30-40とまたまたピンチになったが、
2回のデュース、マクドナルドのドロップ・ショットを拾い返し、2-1とキープ。
錦織圭らしさが発揮できるようになる。
さすが錦織、最初のゲームを落としたが、4ゲーム連取で4-1。
マクドナルドも諦めない。
コートカバーが凄い。
錦織の完璧と思える攻めを良く拾う。
決まったと思われたボ-ルを拾うなどしぶとく食い下がる。
錦織は動揺せず、30でキープ、5-2とする。
マクドナルドも松岡修造が得意としていたフォアに逃げるサーブを決め3-5と粘る。
5-3、錦織のサービング・フォ・ザ・マッチ、
果敢にネットに出て、フォアの鋭角ボレーを決めて30-15。
30-30となるが、スマッシュを決め40-30とマッチポイント。
諦めないマクドナルドだが、4回のショット、フォアはネットに!!!!!!
3時間57分で勝負は決まった。
「ヒヤッとした。
最後は振り切っていった」と2ポイント少なかったが勝負に勝った錦織だ。
賞金総額$57,500,000(約65億円)
シングルス賞金(男女同額)
優勝:$2,500,000(約3億円)
1回戦:$75,000(約800万円)
賞金ブレークダウン
会場:USTA Billie Jean King ナショナルテニスセンター
NY現地時刻(時差-13時間)
本戦:8/30 - 9/12,2021
大会日程
錦織圭 vs N・ジョコビッチ(セルビア)
<<2回戦>>
◎錦織圭 76(3) 63 67(5) 26 63 ●M・マクドナルド(米)
<<1回戦>>
◎錦織圭 6-1 6-1 5-7 6-3 ●S・カルゾ(伊)
◎J・ソック(米) 67(5) 62 64 62 ●西岡良仁
◎F・バグニス(アルゼンチン) 63 63 63 ●ダニエル太郎
◎8]C・ルード(ノルウェー) 63 62 62 ●杉田祐一
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男子ドローPDF
記事:塚越亘 塚越景子 写真:H.Sato/TJapan