手や足、体幹に障がいを持つプレーヤーが出場できる「立位テニス」の全国大会が開催された。2019年に第1回大会が開催され、昨年はコロナ禍により中止、2021年10月24日(日)、感染症対策をとりながら試合が行われた。

「立位テニス」は、車いすを操りながら、ラケットをスイングすることができない障がい者のためのテニスで、車いすとは異なり、ワンバウンドでの返球が基本。障がいのレベルに伴い、コートの大きさ、ボールがカテゴリー分けされている。

大会には、10代の選手が3名出場。CategoryA優勝の杉浦拓真は、札幌から参加した15歳。地元で強化メンバーに選ばれるほどの実力者だったが、1年半前に、脳梗塞により左片麻痺となる。短期間に新しい体に適応したオリジナルのテニスを会得し、今大会で初出場で初優勝を掴み取った。

CategoryA1の村山巧弥は、先天性脳性麻痺により左片麻痺がある。前回大会の半年前にパフォーマンスアップのための手術を行った。そのときは初戦敗退するも、コンソレーション優勝を収めた。その結果を悔しく思い、ハードな練習を積み重ね、今大会で絶対王者の高野選手と決勝で対戦した。

CategoryB1優勝の青木選手は、サイクリング中の転倒事故により四肢麻痺となる。ネットに捕まってようやく立つのが精一杯の状態から、脊椎損傷専門のリハビリに通い、みるみる機能回復していき、この夏はパラリンピックの聖火ランナーも務めた。

青木と対戦し準優勝となった大脇佳奈は、先天性の二分脊椎症により両足に障がいがある。瀬戸市でコーチと2人で練習しており、今大会で初めて他の競技者と対戦。これを機会に地元でも競技者が見つかることを願っている。

玉川まさみはCategoryB優勝した。脳性麻痺により緊張性の麻痺があり、体をスムーズに動かすことが難しい。医師からテニスが難しいと言われたが、その言葉に負けず一生懸命に練習している。

決勝で対戦し、準優勝となった佐藤峰生は、コロナ禍になり、ほとんど練習ができず体が動かなくなっていたが、大会エントリーをきっかけに再び練習に励むようになった。

立位テニスは2015年より国際たいかいも開催されている。将来のパラリンピック正式種目入りや国際テニス連盟の公認を目指し、スタッフ、そして選手が日々努力を続けている。

優勝 Category A1 高野健一、Category A 杉浦拓真、Category B1 青木祐成、Category B 玉川まさみ

優勝 Category A1 高野健一、Category A 杉浦拓真、Category B1 青木祐成、Category B 玉川まさみ。中央はJASTA特別顧問のタムラクリエイト株式会社 代表取締役 田村賢司氏。

準優勝 Category A1 村山巧弥、Category A 重森克彦、Category B1 大脇佳奈、Category B 佐藤峰生

準優勝 Category A1 村山巧弥、Category A 重森克彦、Category B1 大脇佳奈、Category B 佐藤峰生。中央はJASTA特別顧問の田村賢司氏。

大会名 第2回全日本障がい者立位テニス選手権大会
日程  2021年10月24日(日)
場所  成田市中台運動公園テニスコート
主催  一般社団法人日本障がい者立位テニス協会
後援  千葉県、成田市、成田市教育委員会、公益財団法人日本テニス協会
協賛  テルモ株式会社、インフォテック・サービス株式会社、BNPパリバ・グループ、タムラクリエイト株式会社(Ken’s)、ヨネックス株式会社、株式会社キモニー、日本工学院八王子専門学校
参加人数 28名(Category A1 12名、Category A 10名、Category B1 4名、Category B 2名)

記事提供/一般社団法人 日本障がい者立位テニス協会(JASTA) 写真/泉仁志