31日、男子テニスの国別対抗戦であるデビスカップのワールドグループ1回戦、日本対カナダの対戦が東京の有明コロシアム行われ、第1試合のシングルスで錦織圭(24歳)がピーター・ポランスキー(25歳、カナダ)に6-4、6-4、6-4で勝利、ベスト8進出に向けて幸先のいい1勝を日本にもたらした。
ジュニア時代の2006年には、ダブルスのペアとして全豪オープンジュニアに出場しているなど、古くからお互いをよく知る錦織とポランスキー。プロになってからの対戦は、昨年のモントリオール・マスターズが唯一で、錦織が勝利したもののフルセットにもつれる接戦となっていた。
日本のエースとして期待を背負う錦織は、オープニングゲームでいきなりブレークに成功すると、2-0とリードを奪う。しかし、ここからポランスキーに試合の流れが傾くと、一気に4ゲームを失い、一転して2-4とリードを奪われる。世界ランク18位の錦織は第7ゲームでブレークバックに成功して試合を振り出しに戻すと、第9ゲームでは気迫のこもったラリーを制するなど3度目のブレーク。4ゲーム連取で第1セットを先取する。
第2セットに入ると、錦織のサービスゲームの安定感が増し、ポランスキーにチャンスを与えない。その一方、コートの内側で積極的にリターンを放つ錦織が徐々にチャンスを呼び込み、第5ゲームでブレークに成功。そのままリードを守りきり、2セットアップとリードを広げる。
第3セットに入っても試合の主導権を握ったのは錦織。第5、第7ゲームでブレークに成功してゲームカウント5-2とリードすると、第8ゲームではミスを重ねてブレークバックされるが、5-4で迎えた第10ゲームをしっかりとキープ。エースとしての重責を果たす、チーム1勝目を挙げた。
同日に行われるシングルス第2試合では、添田豪(29歳)とフランク・ダンチェビッチ(29歳、カナダ)が対戦。土曜日に行われるダブルスでは、杉田祐一(25歳)/内山靖崇(21歳)組と、ダニエル・ネスター(41歳、カナダ)/バセク・ポスピシル(23歳、カナダ)組が対戦する予定。
デビスカップはシングルス4試合、ダブルス1試合の計5試合で勝敗が争われ、先に3勝したチームが次のラウンドに勝ち進む。対戦は5セットマッチで行われるが、5試合をする前に勝敗が決した時は、消化試合を3セットマッチで行うか、対戦を打ち切る場合もある。
カナダのエースである世界ランク11位のミロシュ・ラオニッチ(23歳、カナダ)は、来日はしているものの足の怪我のために出場を見合わせることとなっている。