10月14日 ITFジュニアとしてはグランドスラムと同グレードの『世界スーパージュニアテニス』(JA・グレードA)が、大阪・靱公園テニスコート(大阪市西区)で開催され、シングルス準々決勝8試合、ダブルス準決勝4試合が行われた。

木下晴結

全米オープン後、石川・七尾、静岡・牧之原のITF大会に出場し、牧之原では準優勝を収める活躍をした、今大会第4シードの木下晴結は、第6シードのアナスタシア・グレチキナと対戦し、6-4 6-2で勝利した。昨年グレード4で行われた同大会2連覇に向けて、好調なテニスを見せている。

第1セットはいきなり木下がサービスゲームをブレークされ、すぐにブレークバックするという拮抗した流れに、「離されないようについていけたのが良かった」という木下が、セットの終盤で上回り、6-4で先取する。

トイレットブレークをとり、流れを変えようと試みたグレチキナだったが、木下の勢いが増し、第2セットの第1ゲームをブレークすると、サービスを含めた強打で、一気に6-0と勝利へ駆け抜けた。

準決勝で第1シードの齋藤咲良と対戦する木下は、「ベスト4が一つの目標だったので、そこまで勝ち上がれて良かったです。明日はずっと一緒に遠征を回ってきた(齋藤)咲良ちゃんなので、自分のやるべきこと、自分のプレーを出していくことを一番に考えたいです。勝ち負けはその後からついてくるものだと思うので、最後までファイトしたいです」と意気込みを語った。

第2シードの石井さやかは第5シード、チェコのアメリー・スメイカロバと対戦。第1セットを7-5の接戦で制すると、サービス、ストロークのパワーで上回り、第2セットは6-2で獲得した。石井は準決勝でオーストラリアの14歳、第7シードのエマーソン・ジョーンズと対戦する。

松岡隼

男子は第3シードの松岡隼、第6シードのジョーンズ怜音、原﨑朝陽が準々決勝を戦い、松岡、原﨑がベスト4へ進出した。

第3シードの松岡隼は、イタリアの第10シードフェデリコ・チナと対戦。お互いセットを取り合い突入したファイナルセットでは、第7ゲームでチナが先に松岡のサービスをブレークする。

「今日の試合は厳しくなってしまうかもしれない」という思いがよぎったという中、集中力を高めた松岡は、次のサービスをグレークバック。5-4となったチナのサービスゲームを破り、薄氷を踏む勝利を収めた。

「ファイナルセット最後の最後、気持ちで持って行けました。お客さんもたくさんいて、これは負けるにはいかないと思い、もう一段階上げて戦いました。相手はボレーでいいポイントもあったのですが、少し先走っているようにも見えたので、もう少しいけば相手の体力も切れてくるかなと思い我慢しました」と苦しい中でも相手の状況を冷静に見ていた。

準決勝では、第1シードのジェラルド・カンパナ リ(韓国)と対戦する。

「相手はジュニアランキング1位にも勝ったことがある選手。ものすごい球を打ってくると思うのですが、とにかく気持ちでくらいついて、少ないチャンスをものにしたいです」

グレードA大会では初のベスト4進出となった松岡は、その先を目指し、最大の難敵に挑む。

原崎朝陽はアメリカの第16シードカン・クォンに6-2 6-4で勝利、ジョーンズ怜音はアメリカのジョナサン・イルワントに4-6 0-6で敗退した。

世界スーパージュニアテニス(JA・グレードA)

10月15日のオーダー・オブ・プレー
男子シングルスドロー
男子ダブルスドロー
女子シングルスドロー
女子ダブルスドロー

取材・写真/保坂明美