10月28日、「大正製薬リポビタン 全日本テニス選手権97th」の男子シングルス準々決勝が行われ、今大会を最後に引退を表明していた添田豪(GODAI)は伊藤竜馬(橋本総業)に6-7(4), 6-7(4) で敗れ4強入りはならなかった。

凄い試合だった。
「全日本を最後の試合にすると決めてからの日々はきついものがあった」と出るからには「優勝」を目指してトレーニングに励み全日本に臨んだ添田。
「2、3回戦では勝たなくていけない。
変な終わり方はしたくない」と言うネガティブな部分とも戦いながら勝ち上がってきた。

対戦相手の伊藤は「ドローを見た時から添田に印籠を渡すのは自分だ」と思ったと言う。
その伊藤も初戦から苦戦の連続だった。
今年は思うようなテニスができていないが、「添田豪と戦いたい一心」で勝ち上がってきた。

添田のサーブで始まる。
伊藤が先に第5ゲームをブレーク、4−2、5−3とリードする。
5−4、伊藤のサービング・フォア・ザ・セットではサービスエースを2発連続で決め30−0、次のポイントも取り、40−0とセットポイントを握る。
勝負ありと思われたが、そこから添田はデュース6回、5度のセットポイントを凌ぎ挽回、5−5と追いつく。

タイブレークでもお互いにキープ、4−4となる。
ラリー戦、アウト臭いボールだったがアウトのコールは無く、添田はプレーを続けたがそのポイントを落とす。
その1ポイントの差で伊藤が7−4でタイブレークを取った。

第2セット
添田は第2ゲームを落とす。
伊藤はラブでキープし3−0とする。
勝負は決まったかに思えたが、
「ここで終われない」添田の集中力と気迫は凄い。
なんと3−3と追いつく。

添田から5−6のサーブで30−40と最初のマッチポイントを握られた。
デュース後には二つ目のマッチポイント。
そこも凌ぎセカンドセットもタイブレークにもつれる。

お互いに自分の持ち味を充分に発揮している好試合。
選手たちも固唾を飲んで見守る。全日本に出場していない、綿貫陽介、望月慎太郎、内山靖崇、2、3日前に帰国した錦織圭も選手関係者席から見守っている。

タイブレークは添田から1−5になってしまった。
ここでも添田はファイトする。そのファイトに自然と拍手が湧き上がってくる。
後のない添田、ここから3つ目、4つ目、5つ目のマッチポイントをしのぎ5-6まで挽回するが力尽きた。
「自分の中で悔いのない、出し切った試合ができた。」
全日本選手権の歴史に残る好試合。
語り継がれるような名勝負が有明で繰り拡げられた。

「出し切った」と添田豪 伊藤竜馬と抱き合う photo Koinuma

準々決勝 添田豪vs伊藤竜馬 YouTube はここ(3:55 から)。
添田豪の試合後のコメント

「添田さんの最後の試合まだまだ現役で活躍できるようなプレーだった。
現役終わったらそのまま監督として日本のテニス界に貢献していくって凄い事だと思う。
自分の全ての時間、現役中テニスに費やして、
終わった後は後世に費やして行く。
もう本当に漢です。
お疲れ様でした。」西岡良仁 ツイート

男子シングルス決勝は30日11時より NHKBS1で生放送 解説坂井利彰 片平和宏MC
<<男子シングルス 準決勝>>
1)今井慎太郎(イカイ)vs 8)片山翔(伊予銀行)
4)関口周一(Team REC)vs 12)伊藤竜馬(橋本総業)

<<準々決勝>>
◎1)今井慎太郎(イカイ)64 60 ●10)白石光(早大)
◎8)片山翔(伊予銀行)64 64 ●Q) 藤原智也(慶大)
◎4)関口周一(Team REC)36 75 62 ●7)川上倫平(橋本総業
◎12)伊藤竜馬(橋本総業)76(4) 76(5) ●2)添田豪(GODAI)

<<3回戦>>
◎1)今井慎太郎(イカイ)76(4) 64 ●楠原悠介(伊予銀行)
◎10)白石光(早大)63 63 ●5)望月勇希(エキスパートP)
◎Q)藤原智也(慶大)36 75 75 ●市川泰誠(ノアインドア)
◎8)片山翔(伊予銀行)61 62 ●9)山﨑純平(日清紡)

◎7)川上倫平(橋本総業)62 75 ●11)羽澤慎治(JCR)
◎4)関口周一(Team REC)36 63 64 ●仁木拓人(三菱電機)
◎12)伊藤竜馬(橋本総業)64 63 ●6)田沼諒太(橋本総業)
◎2)添田豪(GODAI)62 64 ●W)原﨑朝陽(ノアアカデミー)
男子シングルスドロー
予選ドロー

男女シングルスは64ドロー、トップ16シードの選手は2回戦からの出場となる。
男女シングルスの優勝賞金は400万円。
副賞で優勝者と準優勝者には日本航空の往復チケットなどが贈られる。

選手たちから慕われている添田豪 最後は胴上げだ!!!!! photo Koinuma

<<女子シングルス 決勝>>
1)坂詰姫野(橋本総業)vs 5)小堀桃子(橋本総業)
女子シングルス決勝は29日11時より NHKBS1で生放送 森上亜希子解説 片平和宏MC

<<準決勝>>
◎1)坂詰姫野(橋本総業)62 60 ●15) 伊藤あおい(サリュートT学院)
◎5)小堀桃子(橋本総業)63 36 63 ●8)佐藤南帆(慶大)
女子本戦ドロー
女子予選ドロー

賞金ブレークダウンなど
オーダー・オブ・プレー、ドローなど
毎日の試合及び見逃した試合は『JTA テニス オンライン』で視聴可能だ。
決勝は NHKBS1で生放送

記事:塚越亘/塚越景子 写真: 鯉沼宣之/伊藤功巳

編集後記:NEC製パソコンが突然壊れ、若者に勧めらiPad Air にしました。編集作業に四苦八苦。世の中の進歩に追いつかない。「漢」と書いて「おとこ」と呼ぶらしい、「男中の男」と言う意味。ヨッシー進んでいるなあ。添田豪を慕うプレーヤーは多い。デ杯監督での成功を祈る。