『大正製薬 リポビタン 第46回全国選抜高校テニス大会』の団体戦が博多の森テニス競技場で開催され、3月26日(火)は男女シングルス準決勝と決勝が行われた。
男子は準決勝で浅田紘輔(佐土原)が前田透空(相生学院)を、松村怜 (湘南工科大附)が吉田琳(法政二)を倒し、決勝進出を決めた。
力のあるサービスと、高いディフェンス力を持つ浅田と、ボレーやドロップショットを駆使し、展開力で勝負する松村との対戦は、要所を確実に仕留めた浅田が、相手にゲームを許すことなく、勝利を収めた。
浅田の1年先輩には、インターハイ、全日本ジュニアのU18を制し、昨年プロ転向を果たした大岐優斗がいる。「高校生のレベルで大岐さん以上のスピード、重さのあるボールを打つ選手はいない」。日々の練習で常に高校トップだった選手のボールを受け止めてきたことは、それを跳ね返す強みにも繋がっている。
準決勝では前田のハードヒットにも対応し、フォアの回り込みを持ち味とする松村にも「なるべく打たせないように、あえてフォア側に返したり、回り込めないギリギリを狙うようにしていた」と、エッグボールを使い緩急をつけた。
副賞として手にしたUSオープンジュニア予選のワイルドカードについては「グランドスラムは夢でもあり、目標でもあったのですが、今は自分でも驚いている状態」と、まだ実感が沸かない表情を見せたが、「海外の屈強な相手と戦うので、ただ行くことに満足せず、一つでも多く勝ち上がりたい」と高みを目指す。
前日まで雨のアウトドアで試合を重ねていた松村は、インドアでのテニスにアジャストできず、「いいパターンになってもゲームをとらせてもらえない」苦しみを味わった。1年生ということで、来年もこのチャンスはあるが、「ITFジュニアのランキングを上げて、今年アメリカで浅田さんと会うことを目指したい」と、前を向いた。
【3月26日(火)の試合結果】
■男子個人戦 準決勝
男子最終結果はこちら
浅田紘輔(佐土原)6−4 6−3 前田透空(相生学院)
松村怜 (湘南工科大附)6−2 7−5 吉田琳(法政二)
■男子個人戦 決勝
浅田紘輔(佐土原)6−0 6−0 松村怜 (湘南工科大附)
取材・写真/保坂明美