錦織圭(ユニクロ)の復帰戦、「横浜慶應チャレンジャー supported by 三田興産」の準々決勝が11月21日に行われた。第1シードの錦織は第8シードの内田海智(富士薬品)に2-6, 2-6、わずか59分のストレートで敗れた。錦織の“負けっぷりの良さ”より、内田の攻撃テニスの完璧さが際立った試合だった。
「良い意味で気持ちよくやられた。(IMGで世話しているかわいい後輩の)海智のプレーも良かったので嬉しい部分もあった。自分がもっと試合をこなして良いプレーを戻していかなければ(厳しいツアーに残れない)と思わせる部分もたくさんあったので、思ったよりは清々しい」と錦織は語る。
勝った内田は「嬉しいですけど、やっぱり(錦織さんにとっては)すごいチャレンジだったと思うんです。怪我で3ヶ月試合に出られず、この時期の寒いチャレンジャーで、全員から挑戦される中で試合に出て、本当に難しい状況だったと思います。試合をしていて、本来の動きがちょっと良くない部分も感じました。僕は(こんな機会を頂いたので)遠慮せず、自分のできる限りのプレーをして、なんとか勝とうという姿勢(これが恩返し)と思い戦いました。どれくらい身体が回復しているかは分かりませんが、正直かなり痛そうにはしていました。それでもそんな状態の中でここまで勝ってきたのは、本当にレベルが違うし、技術の高さはやっぱり世界トップであることは間違いないと思います。怪我さえ治してくれたら復活してくると感じますし、(元気な錦織圭と)また対戦したいです」と語った。
1ポイントを争う長時間の大激戦もテニスだが、1時間足らずの試合にも勝負の深さ、人の生きざまが宿る——そんな一番だった。そういえば錦織が最後に「海智にリベンジしたいなっていう夢もできた」と語っていたのを思い出した。これも楽しみな一番だ。

大会HP:慶応チャレンジャーSupported by 三田興産
ATP: YOKOHAMA KEIO CHALLENGER by MITA KOSAN
32ドロー
11/17 - 11/23,2025
Facebook
Twitter X
インスタグラム
オーダー・オブ・プレー

【決勝】
内田海智 vs 坂本怜

【準決勝】
◎内田海智 64 62 ●MARCONDES
◎坂本怜 36 61 63 ●サンティラン晶

【準々決勝】
◎内田海智 62 62 ●錦織圭
◎MARCONDES 61 63 ●OBERLELNER
◎サンティラン晶 63 62 ●楠原悠介
◎坂本怜 36 63 64 ●内山靖崇
本戦ドロー
本戦PDF

2回戦には錦織はじめ、坂本怜(IMG)、清水悠太(三菱電機)、内田海智(富士薬品)、内山靖崇(積水化学工業)、サンティラン晶、白石光(SBCメディカルG)、望月勇希(ONE DROP)、田口涼太郎(Team REC)、楠原悠介(伊予銀行)と10名の日本人プレーヤーが勝ちあがった。
慶応チャレンジャーはATPチャレンジャーTV(無料)とWOWOWオンデマンドで視聴可能。
ATPツアーはU-NEXT

錦織圭
1回戦から準々決勝
インタビュー&ハイライト動画

【準々決勝】
●錦織圭 2-6 2-6 ◎内田海智

【2回戦】
◎1]錦織圭 6-4 6-1 ●Shin Sanhui(韓国)
ハイライト動画 インタビュー

【1回戦】
◎1]錦織圭 4-6 6-1 6-1 ●市川泰誠(ノア・インドアステージ)
ハイライト動画 インタビュー

飛びつく錦織圭

記事:塚越亘/塚越景子 photo 伊藤功巳/tennis.jp Facebook Supported by HAT