6月3日(木)全仏オープン

2回戦が行われ、西岡良仁(ミキハウス)がロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)に5-7、3-6、2-6のストレートで敗れ、2020年の全豪オープン以来となるグランドスラム大会3回戦進出を逃した。

第1セットは5-3とリード、セット先取まであと2ポイントから、イタリア期待の19歳にまくられた。
先週のATP250パルマではストレートで勝っていた相手だったが。

ジョコビッチ、ナダル、フェデラーの“ビッグスリー”が揃って3回戦に進んだ。

1年4ヶ月ぶりのグランドスラム大会出場のフェデラーはM・チリッチ(クロアチア)を6-2、2-6、7-6 (4)、6-2で破り、2019年以来2年ぶり16度目の32強。(フェデラーvsチリッチ YouTube
ナダルはR・ガスケ(フランス)を6-0、7-5、6-2のストレートで下し、35歳の誕生日を祝った。
ジョコビッチはP・クエバス(ウルグアイ)に6-3、6-2、6-4、16年連続16度目の3回戦進出を果たした。
この3人共にトップハーフのドローなのでこの中の一人しか決勝に進めない。

ダブルスでは第4シードの青山修子(近藤乳業)/柴原瑛菜(橋本総業)組がファイナル・セット0-4の大ピンチから逆転勝利した。

錦織圭(日清食品)の3回戦は第2試合に入った。(6月4日オーダー・オブ・プレー)。日本時間では20時ごろだろう。
西岡良仁(ミキハウス)/盧彦勳(台湾)のダブルス2回戦は第7コートの第2試合だ。

西岡良仁 惜しかった

イタリア期待の19歳、ロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)(76位)は1回戦でD・ゴファン(ベルギー)を6-0、7-5、7-6(3) のストレートで破っている。
昨年の錦織圭の復帰戦にも勝利(その時の記事:18歳 錦織圭破る)している2019年ジュニアNo.1のプレーヤーだ。

西岡、ムゼッティとは前週のATP250パルマの2回戦で対戦、6-3、6-2で勝利していたのだが。(その時の記事:西岡期待の19歳破りパルマ8強

第1セット

西岡のサービスキープで始まる。

第3ゲームを落とした西岡だが、1-3から4ゲームを連取、4-3とする。

3-4、ムゼッティのサーブで15-40とチャンスが。
ムゼッティも簡単には落とさない。デュース4回と粘るが西岡がブレーク、5-3とリード。

西岡のサービング・フォ・ザ・セット、
21回のラリー戦とスマッシュからオープンに決めて30-0とリード。
あと2ポイントで第1セットを取るところまで順当に行ったが。

ストロークをロングそしてネットし、30-30、ムゼッティにバックのダウン・ザ・ラインを決められ30-40とブレークポイントを握られる。
フォアをロングし、大事なゲームを落とした。

1週間前の初対戦では勝っている西岡だが、
「前回みたいにはいかない。タフな試合になる」と言っていた通りわからなくなる。

ムゼッティはサーブをキープし、5-5と追いつく。

流れが変わる。
西岡ドロップ・ショットをネット、0-40とピンチ、
そこからデュースに持ち込むがドロップ・ボレーをネット、フォアをふかしサーブを落とす。

最初のセットポイントはセーブし、デュースに持ち込むが、
2度目のセットポイント、Tへサービス・エースを決められムゼッティが7-5で第1セットを取った。
56分のどちらに転ぶかわからない競り合いだった。

第2セット

第3ゲームを落とした西岡だったが、次のゲームで0-40とブレーク・バックのチャンスが。
チャンスを生かしネットに出るがボレーをワイドなどでデュースに。
フォアのクロスをムゼッティが決めこのピンチを逃れ3-1とする。

ムゼッティ3-2でも西岡にブレーク・バックのチャンスがあったが、僅かにストロークがロングになる。
Tへサービス・エースを決め4-2とムゼッティがキープ。

気落ちしてしまいそうな西岡、ややラフになるものの、15-40からデュース3回の末にナイス3-4キープ。

ムゼッティにのサーブ、30-30とするが、ムゼッティが5-3とキープ。

西岡、3-5、15-40、バックのパッシングを決められ第2セットも落とした。

第3セット

なかなか思い通りの展開にできない西岡、
 「こんなにミスったら」と自分に怒る。

2-2で30-40とブレーク・チャンスがあり、西岡はネットにつめ良いプレーをしたがローボレーをワイドしてしまう。
デュース後、左右に続くラリー戦、最後はフォアのウイナーを決められる。

続く西岡のサーブ、この試合6個目のダブルフォルト!15-40となってしまう。
ソンガ戦では2つだけだったが。
バックをロングにし、先にサーブを落とした、2-4。

ムゼッティはサービス・エース連発、ナイスサーブからオープンに決め5-2とリード。

西岡はダブルフォルトもあり、0-40とマッチポイントを握られる。
勝利を意識し、固くなったかムゼッティ、
西岡、4つのマッチポイントは逃れたが、
5つ目のマッチポイント、9回のラリー戦、西岡のフォアがロング。
ムゼッティにストレートで敗れた!!

ムゼッティは初のグランドスラム大会本戦で3回戦まで進んだ。

内容的には競り合いが多く、流れが変わりそうな惜しい試合だった。

自分を鼓舞し戦った西岡良仁だったが

記事:塚越亘 塚越景子 写真 H.Sato