最近コーチングってなんだろう、と思うことがあります。
テニスのコーチって多くの人にとってはテニスの打ち方を教えてくれたり、コツ、テクニック、ゲームでの戦術、時にはそれぞれのシチュエーションでの心の持ち方…などなど、そういう場合が多いのではないでしょうか。
選手の指導を始めて約半年が過ぎました。
ここまで様々な角度から最終的には本人の目指すところに近づけるように、自分の経験を余すことなく日々伝えてきました。
それは上記のことに加え、自分の強みとしては選手活動する上での目標設定の仕方だったり、スケジューリング、大会に対しての事前準備、毎日のトレーニングメニュー、ダブルスパートナーや練習相手探しだったり、本当に多岐にわたります。
そんな中で1番はじめに挙げた「目標設定」って私は選手をやる上でもそうだったように、教える上でも1番大事だと思っています。
誰でもこうなりたい、という夢を持っていてその夢が自分を引っ張り、引き上げてくれるもの、そしてその手前の目的や目標が自分を鍛えてくれるものだと考えてきました。
私は自分のプロという経験を踏まえた上で、プロはこうあるべきだとか、プロでやるならここを目指してこそ本物、というものもあったりしますが、それはまったく全員に一致するものでもないと思っているし、だからこそ世界中には色々なプロフェッショナルがいるのだと思っています。
その価値観は全員が一致するものではないと前述したばかりですが、それでもコーチングする側、受ける側双方の間でその目標が一致して進んでいないと非常にストレスが生じると思います。それはお互いに。
では、その目標ってそもそも誰が持つものなの?設定するの?その意欲はどこから出てくるものなの?
そんなような疑問にぶつかった時、一言でコーチって言うけどその「コーチング」って何?という無限のループに入っていくような感じがしたのです。
私がジュニアでテニスを始めた頃からプロとして活動していた間、何人ものコーチと巡り合いました。
それぞれに違う観点があり、教え方、鍛え方、関わり方がありました。
その中のコーチに「コーチはcoachingするものでteacherじゃないよ」と言われたことがあります。
たまたま自分の夫が高校という教育現場で働くまさにteacherであり、その指導範囲を隣で見ていますが、この言葉を毎日反芻する中、出会った書籍の中にも『コーチの役割はあくまで支援』『コーチはクライアントが目標達成のための知識やスキルを備えること、必要な考え方や態度を変えていくことに焦点を当てる』というものがありました。
私はパフォーマンスをする選手とそれを支える周りの人(例えばプロコーチ、プロトレーナーなど)って1つのチームだと思っていて、結果はそのチームの成果だと思うのですが、それでもやはり選手が1番のプロジェクトリーダーであり、チームの色を決める1番に重要な存在だと思います。
ただ、それがまだプロでない選手の場合 …コーチがどこまでそれを担うのか。担えるのか。
あまりまとまった感もなく、まだまだ答えは見つかりそうにありませんが、これからもテニスのあらゆる面を極め続けていきたいと思います。