ジュニアたちは選手によって進路は様々だ。プロを目指す選手、アメリカの大学でスカラシップ(奨学金)を受けることを目指す選手、日本の推薦もしくは受験で大学を目指す選手もいる。それぞれで辿るべき道が異なる中、太田茂氏は「チームサテライト」にて各選手に寄り添ったサポートをしている。所属する2人の選手に話を聞いた。

後編は、スカラシップでアメリカの大学を目指す女子ジュニアだ。

高橋杏奈は、小学生の時に見かけたチラシをきっかけに、近所のテニススクールに通い始めた。同時期に家族でグアム旅行をした際に触れた、海外文化にも興味を持つ。

中学2年生の頃、高校への進路を考えた際にいくつかの選択肢があった。普通の高校に通うこと、テニス推薦で強豪校に入ること、そして通信制の高校で、テニスの腕を磨くことの3つだ。

「テニスでアメリカの大学に進み、世界と交流したいと強く思ったので、テニスと英語に集中する道を選びたいと思いました」と、最終的に通信制の高校を選んだ。

テニスの力をもっと上げ、そして、アメリカの大学スカラシップ制度で、テニス推薦を受ける道である。

その道は高橋にとって決して楽なものではなかった。朝起きてから移動中も英語の勉強は欠かさない。朝はラジオニュースでリスニング能力を鍛え、TOEFLの過去問を解く。移動中は単語を覚えることに費やされる。

さらに、テニスの力も強化しなくてはならない。現在は朝、昼、夕方以降と、チームサテライトにて、テニス&トレーニングを行っている。

「もちろん大変は大変ですが、自分が決めたことなので、厳しい環境で、甘えずにやり続けるしかありません」と、高橋は強い決意で取り組んでいる。

同アカデミーの太田茂代表は「やるからには、カンファレンスのなるべく上のレベルの大学に入れるようにサポートしています。英語はもちろんですが、テニスでもある程度の結果を出していないといけませんから、JTA大会や、10月の牧之原、浜松のITF予選にもチャレンジさせています」と、その必要性を語った。

ジュニア大会とJTA大会、そして国内のITFに出場していくことで、高いUTRのランキングが得られることになる。海外大学留学を熟知した太田氏ならではのやり方だ。

「疲れたからやらないとか、環境に甘えずストイックな取り組みが必要」

一人では心が折れることもあるかもしれないが、アカデミーのスタッフもその道筋のサポートをしてくれるのは心強い。

「周りの支えがあるから頑張れます。今はテニスも勉強も大変だけど、良い結果を出して、コーチや両親に恩返ししたい」

中学の頃に見た夢を叶えるべく、高橋は日々努力を重ねている。

チームサテライト選手を募集中! チームサテライトプロ、チームサテライトさくら野火止、チームサテライト福岡では、アカデミー生を若干名募集しています。 【対象】 ・チームサテライトプロ(募集男女2名ずつ) ・プロ選手又はプロを目指している選手 ・特に高校を通信制にされている選手 ・チームサテライトさくら野火止(男女8名) ・チームサテライト福岡(男女4名) ・県上位、関東又は九州ジュニア、全国を目指すモチベーションの高い選手 ※詳細は、サテライトプランニングホームページをご覧下さい。 問い合わせはメールにて satellite_academy@icloud.com

【連載第5回】

プロ、アメリカのスカラシップ。2人のジュニアが目指す進路のサポート【プロ志望編】

ジュニアたちは選手によって進路は様々だ。プロを目指す選手、アメリカの大学でスカラシップ(奨学金)を受けることを目指す選手、日本の推薦もしくは受験で大学を目指す…

【連載第1回】

「テニスで年齢ごとに忘れ物をしないように…」チームサテライトが取り組む きめ細いジュニア育成方法

2021年に埼玉・新座市の住宅地に位置する野火止テニスクラブは、48年経った今も、地元の人に愛され続けている老舗のテニスクラブだ。現在、クレーコート2面、砂入り人工…

【連載第2回】

「コーチとしての成果は結果」太田茂がチームサテライトで作っていきたいテニスのフィールド

「ジュニアで利益を得るのは難しい」日本のテニス界ではこのような声が上がる。育成の立場からの実際の声として受け止めなければならない現実ではあるが、指導生活30年を…

【連載第3回】

アメリカの大学が求める選手とは?チームサテライトが行うスカラシップのサポート

現在、日本人選手の進路として、ポピュラーになりつつあるのが、アメリカの大学でスカラシップ(奨学金)を得ることだ。テニスが強いだけでもいけないし、勉強だけでもい…

【お問合せ】
サテライトプランニング
https://satellite-planning.com/